敏感肌の愛犬へ。獣医師に聞く「低刺激」ドッグラン消臭スプレー成分の選び方

健康な犬にとっては問題なくても、敏感肌の子には刺激となりうる成分があります。代表的なものは「アルコール（エタノール）」、「合成香料」、「防腐剤（パラベンなど）」です。
特にアルコールは、皮膚の水分を奪い乾燥を招くため、痒みの原因になりがちです。また、強い香りは犬の優れた嗅覚を刺激し、ストレスになることも。まずはこれらの成分が含まれていない「アルコールフリー」「無香料」「パラベンフリー」の表記がある製品を選ぶのが基本です。

消臭スプレーの中には、スキンケア製品のように保湿成分を配合したものがあります。「ヒアルロン酸」や「セラミド」、「植物由来のグリセリン」などがその代表例です。
これらの成分は、皮膚のバリア機能をサポートし、外部からの刺激や乾燥から肌を守る働きをします。消臭効果に加え、愛犬のスキンケアも同時にできるというベネフィットは、敏感肌の子を持つ飼い主にとって、非常に心強い味方となるでしょう。

安全性を極限まで高めたいなら、「100%食品由来成分」で作られた製品や、水を電気分解して作られる「電解水（アルカリ電解水や微酸性電解水）」を主成分とするスプレーがおすすめです。
これらは化学的な添加物をほとんど含まず、使用後は水に戻る性質を持つものも多いため、残留の心配がありません。犬が体を舐める習性を考えても、最も安心して使える選択肢の一つと言えます。ただし、消臭効果の持続性については、製品ごとに差があるため確認が必要です。