シニア犬の毎日を豊かに。穏やかで安全な『おもちゃ』との付き合い方

シニア期に入ると、犬も運動量が減り、寝ている時間が増えてきます。
しかし、適度な刺激がない生活は、認知機能の低下や気力の減退につながりかねません。
匂いを嗅いだり、優しく噛んだり、転がしたりする穏やかな遊びは、脳に適度な刺激を与え、心身の健康維持に役立ちます。何より、飼い主さんとの楽しいふれあいの時間は、シニア犬にとって最高の精神的な栄養となるのです。

シニア犬のおもちゃ選びで最も大切なのは、体に負担をかけないことです。
第一に、歯や顎に優しい「柔らかい素材」であること。硬すぎるおもちゃは歯を痛める原因になります。
第二に、誤飲の心配がない「適切なサイズと形状」であること。そして第三に、嗅覚を優しく刺激する「知育トイ」です。おやつを探す宝探しゲームは、体力をあまり使わずに楽しめる素晴らしい遊びです。

遊び方も、若い頃とは変えてあげる必要があります。
激しい引っ張り合いや、高い場所からのジャンプを伴う遊びは避けましょう。
床に座って、優しくボールを転がしてあげたり、おもちゃを隠して「どーこだ？」と探させたり。飼い主さんが近くに寄り添い、愛犬のペースに合わせてゆっくりと遊ぶことが、シニア犬を安心させ、喜びを引き出すコツです。短い時間でも、質の高いコミュニケーションを心がけましょう。