
UZUZ Magazine #274
ひんやり感の秘密は?犬用クールウェアの素材とテクノロジーを深掘り
愛犬を涼しく保つクールウェア。その「ひんやり」の裏側には、様々な科学技術が隠されていることをご存知ですか?
この記事では、普段何気なく選んでいるクールウェアの素材やテクノロジーに焦点を当て、その仕組みを分かりやすく解説します。
素材の特性を知ることで、あなたの愛犬に本当に必要な機能が見えてくるはずです。

Point 01
基本の「き」:気化熱を利用するクラシックな知恵
「水で濡らして着せる」タイプのウェアは、「気化熱」の原理を利用しています。生地に含まれた水分が蒸発する際に、周囲の熱を奪うことで表面温度を下げる、最もシンプルで効果的な方法です。
このタイプの鍵は「保水性」と「通気性」。
水をしっかり保持しつつ、空気が通ることで効率的に水分を蒸発させることができる素材が理想的です。

Point 02
触れるだけでひんやり。「接触冷感」の科学
接触冷感素材は、熱伝導率が高い繊維(例えば、ポリエチレンやナイロンなど)で作られています。肌が触れた瞬間に、体から生地へ素早く熱が移動するため、「ひんやり」と感じるのです。
この指標は「q-max値」で表され、数値が高いほど冷たく感じます。
濡らす必要がなく手軽ですが、冷たさが持続するわけではないため、短時間のお出かけや室内での使用に向いています。

Point 03
最先端を行く、特殊素材「PCM」とは?
PCM(Phase Change Material:相変化物質)は、一定の温度(例:28℃)で個体から液体へと変化する際に、周囲の熱を吸収する性質を持つ特殊素材です。
宇宙飛行士の船外活動服にも利用されるこの技術は、長時間にわたって安定した冷却効果を持続させることができます。
ネッククーラーなど、部分的に使用されることが多いですが、その効果は絶大です。
💡 この記事のまとめ
クールウェア選びは、デザインや価格だけでなく、その裏側にあるテクノロジーを理解することで、より愛犬に合ったものを選ぶことができます。
気化熱、接触冷感、PCM。それぞれの特性を知り、愛犬のライフスタイルや暑がり具合に合わせて、最適なテクノロジーを選んであげましょう。
科学の力で、愛犬の夏をもっとスマートに、もっと快適にしてみませんか。
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