
UZUZ Magazine #345
愛犬の体を優しく守る。シニア・療養中の子のためのレインコート選びと思いやりのヒント
若い頃のように活発には動けなくても、外の空気を吸う散歩の時間は、シニア犬や療養中の子にとって、心と体の良い刺激になります。しかし、雨の日は体調の変化が心配で、散歩をためらってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
体がデリケートな愛犬だからこそ、レインコート選びには特別な配慮が必要です。この記事では、愛犬の健康を第一に考え、体を冷えや汚れから優しく守るためのレインコート選びのポイントを解説します。

Point 01
体温維持が最優先。体を冷えから守る「思いやり素材」とは
シニア犬や体力が落ちている犬は、体温調節機能が低下しているため、雨に濡れて体が冷えることは絶対に避けなければなりません。
レインコートを選ぶ際は、防水性だけでなく「保温性」も重視しましょう。内側にフリースやメッシュなどの裏地が付いているタイプは、冷たい雨から体温が奪われるのを防ぎ、快適な暖かさを保ってくれます。
特に、お腹周りまでしっかりとカバーしてくれるデザインを選ぶと、地面からの冷気や雨水の跳ね返りからも体を守ることができ、より安心です。

Point 02
皮膚トラブルを防ぐために。通気性と衛生面のチェックポイント
皮膚がデリケートになっていたり、皮膚疾患を抱えていたりする子にとって、レインコート内部の「蒸れ」は大敵です。湿気がこもると雑菌が繁殖しやすくなり、皮膚トラブルを悪化させる可能性があります。
防水性に加え、内側の湿気を外に逃がす「透湿性」を備えた素材を選びましょう。また、頻繁に洗濯しても清潔を保てるよう、速乾性のある素材や、抗菌・防臭加工が施された製品もおすすめです。
散歩から帰ったら、レインコートを脱がせて皮膚の状態をチェックし、体をしっかり乾かしてあげる習慣も大切です。

Point 03
身体への負担は最小限に。着せやすさと軽さの重要性
関節に痛みがあったり、長時間立っているのが辛かったりする子にとって、レインコートの着脱は大きな負担になり得ます。
足を無理に曲げたり、頭をくぐらせたりする必要のない、前開きや背中開きのポンチョタイプ、マントタイプが最適です。
留め具も、力を入れずに簡単に着脱できるマジックテープやスナップボタン式のものが良いでしょう。もちろん、コート自体の重さも重要です。愛犬が重さを感じない、できるだけ軽量なものを選んであげてください。
💡 この記事のまとめ
シニア犬や療養中の子との暮らしは、一つひとつの選択に深い愛情と配慮が求められます。レインコート選びもその一つ。保温性、通気性、そして何よりも愛犬の体への負担を考えた優しい一着が、雨の日の散歩を、不安な時間から穏やかでかけがえのない時間へと変えてくれるでしょう。愛犬の健やかな毎日のために、最高の選択をしてあげてください。
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