UZUZ Magazine #1385
本当に安全?ドッグラン照明に潜む3つのリスクと愛犬の守り方
愛犬の安全は、飼い主にとって何よりも優先すべきこと。夜のドッグランを照らすライトも、その安全を確保するための設備のはずです。しかし、選び方や設置方法を誤ると、そのライトが思わぬ危険の原因になることもあります。
この記事では、見落としがちな「光の質」「防水性能」「電気系統」という3つの観点から、照明に潜むリスクと、そこから愛犬を確実に守るための具体的な対策を専門的に解説します。知識こそが、愛犬を守る最強の盾となるのです。
Point 01
リスク1:目に見えない脅威。「フリッカー」が愛犬のストレスに
「フリッカー」とは、照明の高速な点滅のこと。人間の目では感知しにくいものもありますが、動体視力に優れた犬は、このちらつきをストレスとして感じている可能性があります。原因不明の落ち着きのなさは、もしかしたら照明の質が原因かもしれません。
対策として、製品選びの際に「フリッカーフリー」や「ちらつき対策済み」と明記された、高品質なLEDライトを選ぶことが有効です。目に見えないストレスから愛犬を解放し、本当にリラックスできる環境を提供しましょう。
Point 02
リスク2:水濡れによる感電。「防水等級(IP値)」の正しい知識
屋外照明にとって水は最大の敵です。雨や散水による浸水は、漏電や感電といった重大な事故に直結します。そこで重要になるのが「防水等級(IP値)」です。例えば「IP65」なら、「防塵レベルが6(最高)」で「防水レベルが5(あらゆる方向からの噴流水に耐える)」ことを意味します。
屋外のドッグランで使用する場合、最低でもIPX4(防沫形)以上、地面に近い場所や雨ざらしになる場所ではIPX5以上の製品を選ぶことが、愛犬と家族を感電リスクから守るための絶対条件です。
Point 03
リスク3:好奇心が引き起こす事故。「コード」と「電圧」の安全対策
子犬や遊び盛りの犬にとって、地面を這う電気コードは格好のおもちゃに見えることがあります。万が一、通電しているコードを噛んでしまえば、命に関わる事態になりかねません。このリスクを根本からなくすには「コードレス」のライトを選ぶのが最も確実です。
どうしても配線が必要な場合は、100Vの家庭用電源から12Vなどの「低電圧」に変換するタイプの製品を選びましょう。万が一コードが損傷しても、感電のリスクを大幅に低減できます。予測不能な行動から愛犬を守る、賢明な選択です。
💡 この記事のまとめ
ドッグランの照明選びは、単に「明るさ」や「デザイン」だけで決めるべきではありません。「フリッカー」「防水等級」「電圧」といった、一見地味なスペックの裏側にこそ、愛犬の本当の安全が隠されています。
この記事で得た知識を武器に、あらゆるリスクを想定した万全の対策を講じてください。徹底した安全管理こそが、飼い主が愛犬に与えられる最高の愛情表現なのです。
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